煙に巻かれた大草原 第二章 やつの名トーマ
やつ(トーマ)はさらに成長を遂げた。
やつは小学4年生になっていた。
「トーマさん!!」同級生のタカが言った。
「なんだ?」トーマは言った。
「R小(学校)のマサがうちのさとしをぼこりやがったんだ!」
「なんだと~~~!!?」
トーマはつづけた。
「R小のマサっつったら6年の番じゃねーか、、
あの野郎、、2こ上のくせしやがって、、」
トーマはさらに続けた。
「たかぁ~!人集めろ!!多ければ多いほどいい。」
たかは返した。
「はい!さとしのやろう、、やっちまうんですね?」
「ああ。だけどやるのはおれ一人だ。お前らは観客だ。
R小の頭とっとくのも頃合いだと思ってたしな。」
トーマは淡々とそう話した。
「はい!!トーマさん!!!」
小4でさんづけさせていたトーマは連れをやられた怒りを
胸に押し込みながら5時間目が始まる前に
14人の友達を連れて基地に隠していた
チャリ(自転車)にまたがりR小に乗り込んだ。
「おい!!6年のマサでてきやがれ!!!!」
校庭のど真ん中で小さな体からは想像も
できないほどの大きな声で叫んだ。
一斉に校舎の窓から生徒たちが授業中にも関わらず
顔をだした。
驚いた教師たちがまず飛び出してきた。
「なんだ君たちは!どこの小学校からきたんだ?」
連れノリを捕まえ、偉そうにそういった。
それをみたやんちゃもののトモはその教師の
後ろに回り、思い切り足をけり上げた!!
もちろんあたったのは教師の睾丸。
教師は情けない内股をつくり、もがき崩れていった。
「トモ!よくやった!」
それを見て、続々と教師たちが襲いかかってきた。
何人かの連れは完全に捕まり身動きが取れない状態。
しかし14人で来たのが功を奏し、トーマは動いた。
仲間と教師たちの間を瞬く間に駆け抜けた。
そして校舎に入り、3階をめがけて走って行った。
一番近くにあった1組の教室の戸を激しく
開けた、、、。
「番長のマサはどこじゃ~~~!!!」
1組の生徒たちはあまりの衝撃にあっけにとられ
あるものは椅子からころげおち、
あるものは泣きだしていた。
そして勇気を振り絞った委員長らしき男の子が
近づいてきてこう言った。
「、、、、3階は3年生と4年生の階なんです。マサって
6年生のマサくんですよね?」
トーマは恥ずかしさをごまかしながら
「そうか、どうりで小さい奴らばかりだと思ったぜ。
おまえらもっと牛乳のめよ、、、!!」
それが精いっぱいだった。
しかしトーマは同じ学年の彼らと比べても
背は低い方だったのでさらに恥ずかしくなった。
それをごまかすかの如く、その場を走り去り
2階にかけ下がった!
「マサはどこじゃ~~!!おれがM小の
トーマだ!!!タイマンはりやがれ!!」
また教室を間違えている可能性を頭の隅に
かかえながらも激しく吠えた。
しかし今度は合っていた。なんとかマサは
6年1組だったんだ。
その教室にいた女教師は愕然としながらも
トーマに諭すように話しかけた。
「どうしたの?何があったの?うちのまさくんが
君に何かしたの?」
「おまえはすっこんでろ!!!」
あまりの勢い女教師はたじたじになり、
それ以上何も言えなくなった。
マサは最初、驚きを恐れを隠しきれずに
いたがしぶしぶと立ち上がった。
「お、、お、、おれが、ま、まさだ、、。」
裏返りそうな声を必死にこらえマサは言った。
「うちのサトシをやってくれたそうじゃねーか!
今すぐ表出ろ!サシで勝負してやんぜ!!」
自分よりふたまわりも小さいトーマに
喧嘩をうられたマサは同級生の手前、
必死にこう返した。
「じ、、授業終わったらドラゴン公園に来い!
あ、、相手してやる。道徳の授業がす、好きなんだ」
まさは道徳の時間に見れるテレビの教育番組が
大好きだった。
「わけのわかんね~こといってんじゃね~~!!」
そう叫んだ瞬間トーマの体が1メートル以上も宙に
上がった!
振り向いた瞬間、体力自慢の体育教師が
トーマの体を持ち上げ、次の瞬間
床にたたきつけた。
体育教師は激怒しながら叫んだ。
「お前はどこからきたんだ!?補導だけじゃ
すまされんぞ!!!」
トーマも切れた!
「おれがM小のオグリトウマだ!!!!」
その瞬間体育教師めがけて突っ込んでいった。
思い切り握りこんだこぶしは体育教師の顔には
届かず、体をつかまれもう一度床にたたきつけられた。
体育教師は柔道をやっていた。
呼吸困難になるほど激しく叩きつけられた
天井を向いたトウマは意識を失いかけながら
初めて喧嘩に負けた悔しさと、仲間の仇を
とれなかった情けない気持ちで涙さえも流した。
「おれは何ひとつ思い通りにできない半端もんだ、、。」
そうつぶやいてR小の保健室へと運ばれて行った。
次の日トーマは頭を3厘に刈った。
続
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